公司として持続可能なコンプライアンス経営へ
1974年に設立された东ヶ峰运输株式会社(当時は有限会社)は、百貨店の配送業務から運送事業を開始。当初は小型車で家具などを運んでいたそうだ。その後、茨城県内に製造拠点を構える大手化成メーカーの自動車部品(成形品等)の輸送業務を受注。国内は安定経済成長時代を迎え、自動車の需要が増大。同社の仕事量も次第に増え、長距離輸送も手がけていくことになる。さらに1992年、顧客の製造拠点が筑西市に移転したことを契機に、同社も、その近郊に下館営業所を開設する。同拠点の自動車部品の輸送業務を一手に引き受けることになったという。こうして、自動車部品輸送のエキスパートとして、経営基盤を築き上げてきた同社。その後も、地場の路線便の集配及び拠点間輸送を請け負うなど、経営の安定化に努めてきた。現在は、本社(水戸市)?車庫(笠間市)とは別に県内2カ所(水戸市、筑西市)に営業所を設け、地場及び関東一円で運送事業を展開している。
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社长を务める五来一氏は、大学卒业后、いすゞロジスティクスに入社(当时はいすゞライネックス)し、栃木工场で3年、本社で3年勤务され、物流业务全般の知识を身につけたそうだ。东ヶ峰运输に入社后は「まずは现场から」と、ドライバーを5年务め、その傍ら、父亲である先代社长(现会长)の下でマネジメント业务に従事。そして36歳の若さで社长に就任された。现在は、茨城県トラック协会青年部会の副部会长も务めるなど、地域における事业の适正な运営、健全な発展を促进する活动にも取り组まれている。いま多くの运送事业者が、大きな岐路に立たされている、と五来社长は话す。
「近年、働き方改革関连法が施行されるなど、运送事业者を取り巻く経営环境が大きく変わりつつあります。そもそも运送业は、长时间労働が常态化しやすく、働き方改革が难しい业种ですが、见方を変えれば、法令を遵守できない事业者は、淘汰されるリスクを抱えていると言えます。つまり、従业员が健康に働けない会社に未来はないということ。これからは、従业员の安心と、お客様の信頼を両立できる事业体制を构筑することが、経営の最重要课题になります。最近は、お客様の方から『2024年问题は大丈夫?』と、声をかけていただくこともありますね。当社としては、従业员の健康を第一に待遇改善に取り组み、持続可能な事业体制を筑き上げていきたいと考えています」
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- 会社名
- 东ヶ峰运输株式会社
- 所在地
- 茨城県水戸市大塚町1395-3
- 设立年月日
- 1974年3月
- 代表者
- 代表取締役 五来 一
- 従业员数
- 90名
- 保有车両台数
- 91台
コンプライアンス経営へ向けて、経営の舵の大きく切った五来社长。时代に即したリスクマネジメントによって、输送公司としての质を高めると共に、自社の竞争力强化に努めていく方针である。
顾客と协议を重ね、労働时间短缩を実现
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长时间労働が当たり前だった悪しき习惯を変えるため、五来社长が、最初に着手したのが、现状の労働时间を正确に把握することだったという。全车両に装备された、いすゞの商用车テレマティクス「惭滨惭础惭翱搁滨」の労务管理机能を活用して、ドライバーの运行スケジュールを调整。また、运転日报で运行ごとに休憩时间もチェックしているとのこと。事业体制も抜本的に见直し、长距离输送からは完全に撤退。法定の労働时间に抑制できる地场を中心とした関东一円の输送に绞ったという。
「お客様には、待机时间の短缩、高速道路の使用、运赁改定、燃料サーチャージの导入についてご理解いただけるよう丁寧にご説明してきました。昨今は、ドライバーにのしかかる重い负担によって、物流が成り立っていることが周知されてきたこともあり、多くのお客様に労働时间短缩に向けた取り组みにご协力いただけています」
と语られた五来社长。さらに同社では、ドライバーが安心して働けるように、通常の定期健康诊断受诊(夜间勤务者は年2回)の実施に加え、脳ドッグでの検査(会社で费用负担)も受けさせている。五来社长は、物流を支えるエッセンシャルワーカーを魅力ある职种にしたい、という想いがある。
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「远隔点呼」を导入し、运行管理体制を强化
昨年11月、同社は以前から利用してきた滨罢点呼に代えて「远隔点呼」を导入したそうだ。「远隔点呼」とは、昨年4月にスタートした制度で、要件を満たした机器?システムの使用を条件に、远隔拠点间の点呼を认めるというもの。机器?システムの高度化に伴い、非対面点呼の导入条件を缓和すると共に、滨颁罢を活用した运行管理の利用を促进する狙いがあると言われている。五来社长に、导入された経纬についてお话を伺うことができた。
「夜间运行も多い当社では、点呼者の业务负担を軽减すると共に、労务费を削减するため、いち早く滨罢点呼を利用してきました。ただし、従来の滨罢点呼は、営业所ごとに利用时间が连続して16时间以内という制限が设けられています。その点『远隔点呼』は、时间制限が廃止され、24时间実施できますし、今后は『远隔点呼』が主流になると考え、导入することを决めました」
申请时は、県内での导入例が少ないということもあり、国土交通省の职员がシステム要件の审査に访れたという。また、导入后は、茨城県トラック协会の职员や同业者が运用状况を视察することもあるそうだ。同社の「远隔点呼」は、茨城県のモデルケースとなっている。
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自社の强みは彻底した安全运行
现在、同社の车両保有台数は91台。その多くがいすゞ车である。ドライバーは、操作がしやすく、乗り心地も良いと、いすゞ车に乗务したがるそうだ。社长に就任して以来、安全运行に注力してきたという五来社长は、いすゞ车の安全性能を高く评価しているとのこと。安全运行こそが、自社の最大の强みだと话す。
「お预かりした製品を确実にお届けすることが运送会社の使命。そのベースとなるのが安全です。法令遵守及び安全教育を彻底することで、输送サービスの质を高めてきました。具体的には、ドラレコや事故事例に基づいた碍驰罢活动のほか、日々『惭滨惭础惭翱搁滨』の运転日报(评価点)やレポートを活用してドライバーを指导しています。
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全车に「惭滨惭础惭翱搁滨」を装备し、运行管理、安全运転指导などに活用
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また、定期的に车両点検やフォーク作业の研修なども実施。安全は、お客様との信頼関係を深め、同时に従业员にとって働きやすい职场を筑くことになります」
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従业员が安心して働ける会社をつくる
コンプライアンスを念头に、自らアクションを起こして、従业员の安全意识を高めてきた五来社长。大きな転换期を迎えた运送业界の未来を见据えて、进むべき道筋を切り拓いてきた。
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「コンプライアンスを重视した経営や安全への取り组みは、あくまで従业员一人ひとりが安心して働ける会社をつくるための手段に过ぎません。当面は、2024年问题を确実にクリアできるように、しっかり事业体制を构筑していく所存です。福利厚生を充実させると共に、业界未経験者でも働ける人材育成环境の整备も进め、慢性的な人材不足を解消していきたいと考えています。运送会社が社会の土台を支える、やりがいのある仕事であることを、もっと世の中に発信していきたいですね。运送业界は、真面目に一生悬命に働いている人たちが大势います。そんな従业员たちに重い负担を强いるようなことはあってはならない。业界の常识に缚られることなく、当社ならではの働き方変革を进めてまいります」
と真剣なまなざしで语られた五来社长。こうした想いは顾客にも伝わり、少しずつ変化の兆しが见えてきたという。来年、创业50周年を迎える同社。五来社长は、先代社长が筑き上げてきた会社を、さらに発展させていきたいと意気込む。その强い决意を胸に、运送业界の新しいステージへ向けて走り出している。
※掲载内容は2023年4月1日取材时点のものとなります
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